農地取得には「下限面積」「農業従事日数」「すべての農地を効率的耕作」を満たす必要があります。
以前、下記で「空き家に付属する農地制度の創設/農地付空き家の取得」をご紹介しました。
空き家に付属する農地制度の創設/農地付空き家の取得
空き家とセットで購入する場合に限定し、農地法3条の農地取得要件を引き下げる動きが増えています。 空き家の周りに農地がある場合、空き家とその敷地は取得できても、周りの農地は農地法による農地の下限面積の制限から取得できない場合があります。 この...
上記に関連し、浜松市は平成29年4月1日から中山間地域(「過疎地域自立促進特別法」及び「山村振興法」で指定された地域)において、
移住者が空き家とセットで小規模農地を取得等ができるよう下限面積を緩和しています。
これは下限面積を農地法施行規則第17条2項の規定に基づいて例外的に緩和するものです。
①新規就農を促進するために適当と認められる面積であること
②適正な利用を図る必要がある農地が相当程度存在すること
③下限面積未満の農地等を耕作などの事業に供する者の数が増加することにより、農地等の効率的かつ総合的な利用の確保に支障を生ずるおそれがないこと
【対象区域】
天竜区:旧龍山村、旧佐久間町、旧水窪町、旧春野町、旧天竜市の一部(旧竜川村、旧熊村、旧上阿多古村)
北区:旧引佐町北部(旧鎮玉村、旧伊平村)
農地法施行規則
(別段の面積の基準)
第十七条 法第三条第二項第五号の農林水産省令で定める基準は、次のとおりとする。
一 設定区域(農業委員会が法第三条第二項第五号の規定に基づき別段の面積を定める区域をいう。第三号及び次項において同じ。)は、自然的経済的条件からみて営農条件がおおむね同一と認められる地域であること。
二 農業委員会が定めようとする別段の面積の単位はアールとし、その面積は十アール以上であること。
三 農業委員会が定めようとする別段の面積は、設定区域内においてその定めようとする面積未満の農地又は採草放牧地を耕作又は養畜の事業に供している者の数が、当該設定区域内において農地又は採草放牧地を耕作又は養畜の事業に供している者の総数のおおむね百分の四十を下らないように算定されるものであること。
2 設定区域が次の各号のいずれにも該当する場合には、法第三条第二項第五号の農林水産省令で定める基準は、前項の規定にかかわらず、当該設定区域及びその周辺の地域における農地又は採草放牧地の保有及び利用の現況及び将来の見通し等からみて、新規就農を促進するために適当と認められる面積とする。
一 当該設定区域内に現に耕作の目的に供されておらず、かつ、引き続き耕作の目的に供されないと見込まれる農地その他その適正な利用を図る必要がある農地が相当程度存在すること。
二 当該設定区域の位置及び規模からみて、当該設定区域内において法第三条第二項第五号に規定する面積(北海道では二ヘクタール、都府県では五十アールである面積をいう。)未満の農地又は採草放牧地を耕作又は養畜の事業に供する者の数が増加することにより、当該設定区域及びその周辺の地域における農地又は採草放牧地の農業上の効率的かつ総合的な利用の確保に支障を生ずるおそれがないこと。 |