静岡地方法務局/「新築建物課税標準価格認定基準表」の公表

4月1日、静岡地方法務局より「新築建物課税標準価格認定基準表」及び「経年減価補正率表」が公表されました。

http://houmukyoku.moj.go.jp/shizuoka/static/ninnteikijyunnhyoutou.pdf

課税標準価格は、3年毎に見直しがされ、前回の平成21年4月1日から3年経過しましたので改定が行われました。

この価格基準は、固定資産評価額が定められていない新築建物の保存登記等に利用されます。

さて、同価格は、平成21年改定価格と比較し、約3割UPしており、どうして急にUPしたのかという声が同職内で聞かれてます。

この理由は、会計検査院からの指摘を受けた結果に基づくものであることが推測されます。

1.平成20年度会計検査院による調査
平成20年度に会計検査院より法務省に対し、不動産の基準単価を適切に改訂するよう意見を提出しました。

http://report.jbaudit.go.jp/org/h20/2008-h20-0090-1.htm

これによると認定基準単価と概要調書試算単価とに開差が生じているため過小又は過大になっていると見込まれる課税標準に基づく登録免許税の試算額の計は「36億1377万円が過小(納税が少ない)、2億4957万円が過大(納税過多)」と試算しています。

2.平成21年度会計検査院から法務省への意見
http://report.jbaudit.go.jp/org/h21/2009-h21-0125-0.htm

上記検査結果により、会計検査院は平成21年度に法務省に対し、更に以下の意見をしています。

◇意見
「不動産の所有権の保存登記に課される登録免許税の額の算定において、算定の基礎となる新築建物等に係る不動産の価額が、各法務局等の長が管内の登記所に通知する認定基準表における認定基準単価の設定が適切でないことから、固定資産課税台帳に登録された類似する不動産の価格を基礎として適切に認定されているとはいえない事態が見受けられた。
したがって、法務省において、各法務局等に対して、認定基準表の改訂に当たり、登録免許税の額の算定を適切なものとするために、算定の基礎となる不動産の価額は登記の時の当該不動産の価額であることなどを十分に踏まえた上で、新築建物の再建築費評点数等を集計した都道府県概要調書等を用いるなどして適切な認定基準単価を算出するように指示するよう、法務大臣に対して平成21年10月に、会計検査院法第36条の規定により意見を表示した。」

◇法務省の対応
この意見を受け、法務省は、「次回の改訂時期である24年4月までに、各法務局等に対して、都道府県概要調書等を用いるなどして適切な認定基準単価を算出するように指示できるよう、引き続き検討を行っていくこととしている。」としました。

3.平成22年度 法務省の対応
http://report.jbaudit.go.jp/org/h22/2010-h22-0095-0.htm

引き続き法務省は、「本院指摘の趣旨に沿い、適切な認定基準単価を算出するための方策について検討を行っており、認定基準表の次回の改訂時期は24年4月であることから、必要な資料が整う23年12月末を目途に改訂に当たっての指示文書案を作成するなどして、24年3月末までに、各法務局等に対して、都道府県概要調書等を用いるなどして適切な認定基準単価を算出するように指示できるよう、引き続き検討を行っていくこととしている。」としています。

4.まとめ
上記のとおり、会計検査院からの指摘を受け、法務省は認定基準単価を概要調書試算単価に近づけるため、今回認定基準単価改定を行い、その結果として実質増税を実施したというのが顛末のようです。