相続人に対する農地の特定遺贈における農地法の許可不要について

白井の雑感ブログ

相続人に対する農地の特定遺贈における農地法の許可不要について、「登記研究783 登記簿」で整理がされていました。

◇従前
昭和43.3.2民事(三)第170号法務省民事局第三課長回答及び昭和52.12.27民3第6278号法務省民事局第三課長回答により農地法の許可が必要

◇平成24年10月26日大阪高等裁判所判決
相続人を受遺者とする農地の特定遺贈については実質的に相続と変わらないとの理由から、包括遺贈と特定遺贈における農地法の許可の要否の取り扱いを異にする合理性が見出せないと判決

◇農地法施行規則一部改正(改正省令)
上記大阪高裁判決を受け、平成24.12.24、農地法施行規則を一部改正し、農地または採草放牧地の権利移動の制限の対象の例外に「相続人に対する特定遺贈」が加えられる。
ただし、同一部改正には経過規定はない。

◇農地法施行規則一部改正前を原因とする特定遺贈の適用の可否
改正省令は大阪高裁判決の趣旨を明確化したと考えられる。
このため、平成24.12.24法務省民二第3486号法務省民事局通達において「添付情報において、農業委員会の許可を受けたことを証する情報の提供をすることを要せず、登記原因の日付は、民法985の規定による当該特定遺贈の効力が生じた日となる。」とされている。
よって、改正省令前の日付であっても適用がある。